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居抜き物件の条件と探し方

【ピラティス開業】
居抜き物件の条件と探し方

ピラティス開業に居抜き物件を使うと、内装費と準備期間を抑えられます。メリットと注意点、物件の探し方を整理しました。

ピラティス開業で検討したい「居抜き物件」とは

居抜き物件とは、前のテナントが使っていた内装や設備が残ったまま貸し出される物件のことです。これに対し、床・壁・天井などを取り払い、柱や梁、配管がむき出しの状態で引き渡される物件は「スケルトン物件」と呼ばれます。

居抜き物件で開業する場合は、貸主(オーナー)と結ぶ「賃貸借契約」に加えて、残された内装や設備を前テナントから譲り受ける「造作譲渡契約」を結ぶのが一般的です。つまり、契約は2本立てになります。

ピラティス開業で居抜き物件を選ぶメリット

居抜き物件には、費用と時間の両面でメリットがあります。ここではピラティススタジオならではの利点も含めて整理します。

内装費を抑えて開業資金を温存できる

何もないスケルトン物件から内装をつくる場合、坪単価20万〜30万円が目安で、20坪なら400万〜600万円ほどかかります。一方、前テナントがヨガやダンスのスタジオだった居抜き物件なら、鏡や床材を流用でき、坪5万〜15万円程度まで抑えられる可能性があります。浮いた資金をマシンの購入や開業後の運転資金に回せるのは大きな利点です。

参照元:テナント工房(https://www.tenantkoubou.com/blog/tips/column110/)

開業までの期間を短縮できる

居抜き物件は、契約の時点で内装や設備がある程度そろっています。そのため、スケルトン物件に比べて内装・設備工事の工期を短縮できます。オープンが早まれば、売上のない期間に払う家賃も減り、開業直後の資金繰りにも余裕が生まれます。

鏡・床・更衣室などスタジオ設備を引き継げる

ピラティススタジオの居抜きで特に価値が高いのは、鏡張りの壁、床材、空調、更衣室・シャワーの4点です。どれも新設すると費用がかさむ設備です。この4点を前テナントから引き継げた物件では、新規投資を300万〜900万円規模で圧縮できた事例もあります。

物件を比べるときは、この4点がどこまで使える状態かを必ず確認しましょう。設備が残っていても劣化していれば張替えや交換が必要になり、費用を抑える効果が薄れてしまうためです。

参照元:店舗内装ドットコム(https://tenponaiso.com/yoga-pilates-inuki-guide/)

ピラティス開業で居抜き物件を使うときの注意点

居抜き物件にはメリットがある一方で、契約や設備まわりで見落としやすいポイントもあります。契約前に押さえておきたい点を確認しましょう。

造作譲渡料とリース品の有無を確認する

造作譲渡料は原則として有料ですが、物件によっては無料の場合もあります。店舗の賃貸借契約は原状回復が前提のため、オーナーの承諾なしに造作を譲渡すると契約違反になるおそれがあります。後から「言った・言わない」で揉めないよう、承諾は口頭ではなく必ず書面で得ておきましょう。

残された設備にリース品が含まれている場合、その所有者はリース会社です。「撤去する」「買い取る」「リース契約を引き継ぐ」のどれになるのかを、契約前に確かめましょう。リース契約を引き継ぐと残りのリース料を払い続けることになり、実質的に借金を引き継ぐのと同じ負担になるためです。

退去時の原状回復の範囲を契約前に確かめる

造作を引き継ぐと、退去時の原状回復義務も基本的に新しいテナントへ移ります。前テナントがつくった内装も含めてスケルトンに戻す費用を、将来自分が負担する可能性があるということです。原状回復の範囲は契約前に書面で確認し、退去時の費用まで見込んでおいてください。

設備の劣化や前テナントのイメージに注意する

居抜きの設備は中古のため、引き継いだ後に故障して修理費がかさむこともあります。床材の反りや剥がれを見落とし、開業後のクレームで全面張替え(坪3万〜15万円)となった失敗例もあります。設備の動作と床の状態は契約前に必ず確認しましょう。

また、前テナントの評判は、同じ場所で開く新しいスタジオのイメージにも影響することがあります。退去理由が集客不振なら立地や採算面、騒音の苦情なら近隣トラブルのリスクが潜んでいる可能性があるため、契約前に確認しておくことが大切です。

参照元:店舗内装ドットコム(https://tenponaiso.com/yoga-pilates-inuki-guide/)

マシンを置くなら床補強・防音工事が必要になることも

居抜き物件でも、そのままリフォーマーを置けるとは限りません。リフォーマーは重量があり、キャリッジが前後に動くたびに振動も生じます。上階や直下に住戸・オフィスがある物件では、浮き床などの防振・防音工事が前提になることもあります。

室内の響きを抑える「吸音」と、隣や下の部屋へ音や振動を伝えにくくする「遮音」は別の対策です。開業後に苦情が出てから対策すると、床や壁の工事をやり直すことになりかねません。「居抜き=そのまま使える」と考えず、マシンの台数と配置を決めたうえで、どちらの対策が必要かを内装会社に確認しましょう。

ピラティススタジオに理想的な居抜き物件の特徴

居抜き物件のメリットを最大限に生かすには、ピラティススタジオに合った物件を選ぶことが大切です。ここでは物件選びで重視したい条件を整理します。

前テナントがヨガ・ダンス・フィットネス系である

前テナントの業種によって、流用できる設備の量は大きく変わります。流用率の目安は、同業態(ヨガ・ピラティス)の跡で80〜95%、ダンススタジオの跡で70〜88%、フィットネスジムの跡で60〜80%です。一方、カフェや物販、事務所の跡は流用率が低く、鏡や床をほぼ新設する必要があります。

参照元:店舗内装ドットコム(https://tenponaiso.com/yoga-pilates-inuki-guide/)

リフォーマーを置ける天井高と広さがある

リフォーマーは長さ約2.4m、幅約0.7mが一般的で、1台あたり約4㎡(約2.5畳)のスペースが目安です。この面積には、利用者が手足を動かす余白や、インストラクターが周りを回って指導するスペースも含まれます。壁や家具からは60〜70cm程度離して設置するのが基本です。壁際に寄せすぎると、エクササイズ中に手足が当たり、けがにつながるおそれがあるためです。

天井高は、台の上に立って腕を上げる種目を想定し、2.48m以上を求める機種の例もあります。梁やダクトの下は天井が低くなるため、実際に使える高さを内見時に実測しましょう。

参照元:ルルバランス(https://lulubalance.com/column/machine-layout/)

床の耐荷重・建物の用途・搬入経路に問題がない

マシンは脚に重さが集中するため、床の耐荷重の確認は欠かせません。建築基準法施行令では、床の構造計算に使う積載荷重を、住宅の居室で1㎡あたり1,800N、店舗の売場や事務室で2,900Nと定めています。

建物はRC造や鉄骨造が望ましいとされます。木造はマシンの振動や音が伝わりやすく、防音面で課題が出やすいためです。用途地域や管理規約でスタジオとして営業できるかも確認しましょう。契約後に使えないと分かると、工事も開業も遅れてしまいます。

あわせて、ドア幅、エレベーターの有無、階段の曲がりなど、マシンの搬入経路もチェックしておきましょう。マシンが入口や階段を通らないケースがあり、メーカーによっては返品に応じないこともあるためです。

参照元:e-Gov法令検索 建築基準法施行令 第85条(https://laws.e-gov.go.jp/law/325CO0000000338)

ピラティスの導入・開業でおすすめの
ピラティスマシンメーカー3選

ピラティス開業向けの居抜き物件の探し方

ピラティス向きの居抜き物件は、探し方を工夫すると見つけやすくなります。代表的な3つの方法を紹介します。

店舗物件サイトや不動産会社で前テナントの業種から探す

店舗物件サイトや不動産会社では、「前テナントの業種」や「ジム・教室・スタジオ可」などの条件で絞り込むと効率的です。気になる物件は必ず見学し、前テナントの廃業理由も確認しましょう。前述のとおり、立地の弱点や近隣トラブルのリスクを見極める手がかりになります。平日の朝・夜、週末の昼など複数の時間帯に現地を訪れると、人通りや客層の違いもつかめます。

事業承継マッチングサイトでスタジオの譲渡案件を探す

事業承継マッチングサイトでは、内装や設備だけでなく、顧客や運営ノウハウも含めてスタジオごと譲り受けられる案件が見つかることがあります。業種を「フィットネス・ジム」などに絞り、地域や譲渡希望額で検索するのが基本です。財務情報などの詳細は会員登録後に公開されることが多く、募集が早く締め切られる案件もあるため、あらかじめ登録しておくと比較がしやすくなります。

候補が見つかったら、譲渡の対象に何が含まれるのかを確認しましょう。あわせて、賃貸借契約を引き継ぐのか、新規契約になるのかも確かめます。設備を譲り受けても物件を借りられなければ営業できないため、新規契約の場合は家主の承諾を得られているかが重要です。また、譲渡額とは別に成約時の利用料がかかるサイトもあるため、総額で比較しましょう。

内見には内装会社に同行してもらう

内見には、スタジオやフィットネス施設の施工実績がある内装会社に同行してもらうのがおすすめです。鏡・床・空調がそのまま使えるか、床補強や防音が必要かといったスタジオ特有の判断には、専門的な知見が求められるためです。導入予定のマシンの台数と配置を伝えておけば、必要な補強や防音の範囲まで具体的に見積もってもらえます。複数社の見積もりを並べると、流用範囲と改修範囲が妥当かも判断しやすくなります。

まとめ

居抜き物件を活用すれば、ピラティス開業の内装費と準備期間を抑え、浮いた資金をマシンや運転資金に回せます。

ただし、造作譲渡料やリース品の扱い、原状回復の範囲、設備の劣化、床補強・防音工事の要否など、確認すべき点も少なくありません。前テナントの業種や天井高、床の耐荷重もチェックし、内装会社と一緒に物件を見極めることが、理想のスタジオづくりへの近道です。

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