ピラティス開業を行う際、届け出が必要な書類がいくつかあります。それぞれ提出先や期限が異なるため、開業前にしっかりと理解し、提出忘れ等がないようにしましょう。
開業届(正式名称:個人事業の開業・廃業等届出書)とは、個人で開業したことを知らせる書類のこと。ピラティススタジオ開業に限らず、個人開業した際には開業届を税務署へ届け出る必要があります。
なお、開業届は「事業開始日から1ヶ月以内に税務署へ届け出る」のが原則ですが、遅れた場合のペナルティなどはありません。ただ、開業届を提出していないと確定申告時に青色申告が利用不可となり、節税ができなくなってしまいます。そのため、ピラティススタジオ開業時には開業届を提出しましょう。
開業届の提出にあたって、「マイナンバーカード(なければ本人確認書類とマイナンバーがわかるもの)」と「印鑑」が必要です。印鑑については本来不要ですが、開業届の内容に誤りがあった際に印鑑が必要になるため、窓口提出の際には持参した方が良いでしょう。
開業届の提出にあたり、まずは開業届の作成が必要です。
開業届は窓口提出や郵送提出のほか、e-Taxからでも提出できるため、紙の書類で提出したい方は窓口提出か郵送提出、オンラインで完結させたい方はe-Taxを利用するのがおすすめです。なお、e-Taxでの提出時には利用者識別番号が必要になるため、事前に手続きを済ませておきましょう。
開業届を紙の書類で提出する場合は、まず国税庁のサイトから必要書類をダウンロードして印刷します。必要事項を記入した後、管轄の税務署へ持参するか郵送しましょう。税務署へ直接持参する場合は、平日8:30~17:00しか受け付けていないため要注意。郵送やe-Taxでは、時間を気にせずに提出することができます。
また、「開業届を提出した際の控えが欲しい」という場合は、申告者自身で作成・保有する必要があります。提出事実の確認方法について記載されたリーフレットも用意されているため、目を通しておくと安心です。
参照元:国税庁|A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm)
青色申告承認申請書とは、「確定申告で青色申告を利用したい旨」を通知する書類です。
そもそも青色申告とは確定申告の方法のひとつであり、受けられる節税効果が大きいのがメリット。白色申告では受けられない控除を青色申告では受けられるうえ、事業で出た赤字を最大3年間翌年以降の所得金額から控除できます。
青色申告を行いたい場合は、青色申告承認申請書を管轄の税務署でもらうか、国税庁のサイトからダウンロードします。なお、青色申告についてもe-Taxでの提出が可能なため、開業届と同様にオンラインで手続きを済ませることができます。
また、青色申告承認申請書は、青色申告を利用したい年の3月15日までに管轄の税務署へ届け出ておく必要があります。
たとえば「令和9年分の確定申告(令和10年2月16日~3月15日に申告)を青色申告で行いたい」という場合は、令和9年3月15日までに青色申告承認申請書を提出しなければなりません。
また、青色申告をしたい年の1月16日以後に開業した場合は、事業開始から2ヶ月以内に届け出る必要があります。(例:令和9年6月17日に開業し、令和9年分を青色申告したい場合、令和9年8月17日までに提出)
実際に青色申告を行う時期よりも早いタイミングでの届け出が必要となるため、注意しましょう。
参照元:国税庁|A1-8 所得税の青色申告承認申請手続(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm)
事業開始等申告書とは、個人開業したことを知らせる書類です。「開業届と何が違うのだろう?」と思うかもしれませんが、開業届は「所得税計算のために税務署へ提出する書類」であるのに対し、事業開始等申告書は「個人事業税(地方税)計算のために都道府県税事務所へ提出する書類」です。
届け出る目的と届け先が異なるため、開業届と事業開始等申告書のどちらも提出が必要です。
事業開始等申告書は、管轄の都道府県税事務所のHPからダウンロードできます。各所によって書式が異なり、たとえば東京都では事業所の所在地や種類、事業開始日といった情報のほか、申告者自身の情報等を記載します。
また、提出期限も各所によって異なります。東京都の場合は事業開始日から15日以内となっており、開業届の提出期限である「事業開始日から1ヶ月以内」よりも早い締め切りです。事業開始等申告書の提出が遅れてもペナルティを受けることはありませんが、税務調査などの対象となるといったデメリットがあるため、期限内に提出しておくのが安心です。
なお、提出方法については、オンライン上で完結できる場合もあれば、窓口持参か郵送のみ受付としているなど、各所によってさまざまです。そのため、管轄の都道府県税事務所のサイトで確認しておくことをおすすめします。
参照元:|東京都主税局|事業を始めたとき・廃止したとき(https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/scene/business)
引用元:大阪府公式HP|個人の事業開始等の申告[開業、変更、廃止](https://www.pref.osaka.lg.jp/menkyo/o050040/0000002.html)
開業するピラティススタジオで従業員を雇った場合、毎月の給与から所得税をあらかじめ天引きする「源泉徴収」を行います。天引きした源泉所得税は給与支払い月の翌月10日までに納付する必要がありますが、ピラティススタジオを経営しながら毎月納付手続きを行うのは大変。そこで「源泉所得税の納期の特例申請」を行うと、納付のタイミングを年2回にまとめることができます。
ただし、特例によって納付をまとめられる源泉所得税は、給与や賞与、退職金、税理士などへ支払う報酬などが対象。外部デザイナーやライターに支払う報酬分の源泉所得税はまとめられず、翌月10日までの納付です。
また、源泉所得税の納期の特例制度は、「給与の支給人員が常時10人未満である」という要件を満たす場合にのみ適用されます。正社員だけではなくパートやアルバイトも含む人数となるため、注意しましょう。
源泉所得税の納期の特例申請を行う場合は、国税庁のサイトから該当書類をダウンロードするか、管轄の税務署で受け取りましょう。
申請書の提出先は管轄の税務署であり、提出期限はとくにありません。ただし、「申請書を提出した月の翌月に支払う給与」から制度が適用されるため、特例を受けたい月の前月末までには届け出ておきましょう。
参照元:国税庁|A2-8 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_14.htm)
防火管理者選任届とは、「事業所に防火管理者を選任したことを管轄消防署に知らせるための書類」です。
そもそも防火管理者とは、防火対象物(建物)における火災予防や火災発生時の被害軽減のための業務計画・実行をする責任者です。具体的には、消防計画を作成・遂行したり、火災予防上の点検や設備の維持管理、避難訓練・初期消火訓練の実施などを行います。
また、防火管理者を選任する必要があるかどうかは、建物の用途や規模によって決まります。ピラティススタジオの場合は特定用途の防火対象物となるため、「収容人数30名以上」の場合に防火管理者の選任が必要になります。
防火管理者選任届を提出する必要がある場合は、まず様式を入手します。書類は管轄の消防署窓口で受け取るか、各自治体の消防局のサイトからダウンロード可能。
書類に必要事項を記載したら、添付書類(防火管理講習修了証の写しなど)を添え、管轄の消防署へ提出しましょう。提出方法は消防署窓口への直接持参が最も確実ですが、提出先によっては郵送や電子申請に対応しているところもあります。
引用元:東京消防庁|防火・防災管理者選任(解任)届出書 / 消防計画作成(変更)届出書(https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/drs/ss_02/001.html)
法人とは、個人のように権利や義務をもつことが認められた団体をさします。たとえば株式会社は法人のひとつであり、会社を設立してピラティススタジオを始めたいときは「法人設立届」の提出が必要です。 法人設立届は、管轄の税務署や都道府県・市町村へ向けて、法人の基本情報について知らせる内容となっています。
そのため、法人設立届の提出は、会社概要の決定・法人用の実印作成・定款作成・認証・出資金の払い込み・法務局での法人登記申請の流れを終えた後に行います。
また、法人設立届は管轄税務署と都道府県税事務所のそれぞれに提出する必要があり、納税地によっては市町村役場にも届け出る必要があります。
税務署へ提出する法人設立届は、管轄の税務署窓口で受け取るか、国税庁のサイトからダウンロードすることができます。提出期限は「会社設立から2ヶ月以内」です。
また、都道府県税事務所や市区町村役場へ提出する法人設立届の様式は、各都道府県・市区町村の公式HPからダウンロード可能。不明点がある場合は、管轄の税事務所や役場へ問い合わせましょう。提出期限については提出先によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
参照元:|東京都主税局|事業を始めたとき・廃止したとき(https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/scene/business)
引用元:大阪府公式HP|法人府民税・事業税の法人設立等申告書(https://www.pref.osaka.lg.jp/menkyo/o050040/0003677.html)



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